1.植生の概要

 

  船戸古墳群の活動地は、手賀沼を望む洪積台地上の平坦地に形成された樹林地です。

 

高木層は、イヌシデ、シラカシが優占する混交林で、一部サワラ、スギ、ヒノキ等の針葉樹が植栽されています。イヌザクラ、クリ、クヌギ、コナラ、ハリギリ等の落葉広葉樹も見られます。

 

亜高木層には、シロダモ、ヒサカキが比較的多く、そのほかゴンズイ、タラノキ、ニガキ、ネズミモチ等が見られます。

 

低木層には、アオキ、イヌツゲ、ウグイスカグラ、コムラサキ、マンリョウ、ヤブコウジ、ヤマコウバシ等が見られます。

 

林縁部から斜面際を覆い、平坦部へ侵入してくるアズマネザサや繁殖力の強いキイチゴ類は繁茂しないように刈り取っています。常緑つる性木本のキヅタが林内各所に見られますがその除去に努めています。

 

草本層には、林内の整備が進むに従い、シュンラン、キンラン、コクラン、オオバノトンボソウ、サガミラン、ツルボ、ナルコユリ、ヤマユリ等、ラン科、ユリ科を中心に多様な山野草が出現しています。ヤマユリについては、採種し、育成作業を行っています

 

2.野鳥の概要

 

  現在までに17種が確認されています。シジュウカラ用の巣箱とフクロウ用の巣箱を設置していますが、フクロウ用の巣箱はこれまでに利用された形跡がありません。

 

3.昆虫・その他生物の概要

 

  現在までに32種の昆虫その他を確認していますが、甲虫類が中心です。落葉の堆積場を利用して、カブトムシを自然の状態で飼育をし、7月に成虫を採集の上、子供たちに配布しています。希望者には、5月に幼虫も差し上げています。